当院における高齢者レシピエント症例の検討
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<p>【背景】日本における高齢者レシピエントの長期成績に関しての報告は少ない.今回当院における高齢者レシピエントの長期成績について後方視的に検討した.【対象と方法】1998年1月~2020年1月に施行した18歳以上の肺移植症例161例を対象とした.60歳以上の高齢群(H群:n=10)と18-59歳の非高齢群(L群:n=151)の2群に分けて,全生存期間(OS)およびCLAD発症までの期間(CFS)について解析を行った.【結果】H群ではL群と比較して片肺移植(p=0.03),間質性肺炎(p=0.02),男性(p=0.04)の割合が有意に多かった.BMI,ドナー年齢,総虚血時間,LASスコアには有意差は認めなかった.H群とL群の5年OSはそれぞれ51.9%と75.5%であり,有意差を認めた(p=0.02).H群とL群の5年CFSはそれぞれ53.3%と72.5%であった.サブグループ解析では,H群の片肺移植症例(5年:OS 25%)は両肺移植症例(5年OS:75%)と比較してOSが悪い傾向にあった(p=0.08)が,H群の両肺移植症例はL群の両肺移植症例(5年OS:74.2%)と比較しても同等の成績であった(p=0.5).【結語】60歳以上のレシピエントの成績は60歳未満と比較し不良だが,両肺移植がより望ましい可能性が示唆された.</p>
Journal
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- Japanese Journal of Transplantation
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Japanese Journal of Transplantation 55 (Supplement), 253_1-253_1, 2020
The Japan Society for Transplantation
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390289455275378176
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- NII Article ID
- 130008090018
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- ISSN
- 21880034
- 05787947
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed