野生ニホンザル(<i>Macaca fuscata</i>)の糞に集まる糞食性コガネムシ:種子散布への影響

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タイトル別名
  • Dung beetles attracted to feces of wild Japanese macaques (<i>Macaca fuscata</i>)

抄録

<p>野生ニホンザル (Macaca fuscata) の糞に飛来する食糞性コガネムシ(以下糞虫)を,宮城県金華山島と鹿児島県屋久島で調査した。金華山で採集された糞虫類は11種(tunneller 9種、dweller 2種)で,特にオオセンチコガネ (Phelotrups auratus) ,フトカドエンマコガネ (Onthophagus fodiens),クロマルエンマコガネ (O. ater) が多かった。いっぽう屋久島で採集された糞虫類は8種(tunneller 7種、dweller 1種)で,カドマルエンマコガネ (O. lenzii),ヒメコエンマコガネ (Caccobius brevis),コツヤマグソコガネ (Aphodius maderi) が多かった。金華山で糞虫類の季節的な消長を調べたところ,10種は春から秋にかけて出現したが1種(トゲツヤクロマグソコガネ, A. superatratus)は春のみ出現が確認された。ニホンザルによる飲み込み型の種子散布は,夏と秋に頻繁に行われる。したがって,この時期に活発に活動する糞虫類によるサル糞の二次処理(移動・埋土)は,植物の発芽やその後の生育に影響する可能性がある。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390289464514364416
  • NII論文ID
    130008091060
  • DOI
    10.14907/primate.37.0_31_3
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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