P1-36 モノパルミトイルアスコルビン酸誘導体の脱顆粒抑制作用

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  • P1-36 Inhibitory activity of monopalmitoyl ascorbic acid derivatives on the degranulation in RBL-2H3 cells

抄録

花粉症や喘息に代表されるI型アレルギー罹患者数の増加は世界的に問題視されている。I型アレルギーの発症には肥満細胞の脱顆粒によるケミカルメディエーターの放出が原因とされ、脱顆粒を抑制する物質には抗アレルギー作用が期待される。ビタミンCとして知られるアスコルビン酸は非常に不安定な物質だが、我々が開発した親油性安定型アスコルビン酸誘導体は優れたプロビタミンC剤として機能することを見出している1-4)。一連の誘導体のうち、2-O--D-glucopyranosyl-6-O-palmitoyl-L-ascorbic acid (6-sPalm-AA-2G、図1)は、アスコルビン酸の2位水酸基へ-グルコシル基、6位水酸基へパルミトイル基を導入した誘導体である。我々はこれまでに6-sPalm-AA-2GがプロビタミンC剤としてではなく、誘導体自身で脱顆粒抑制活性を示し、抗アレルギー作用を発揮することを報告している5)。脱顆粒抑制活性における6-sPalm-AA-2Gの構造活性相関研究から、6位水酸基に比較的長いアシル基を有すことが重要であり、2位水酸基のグルコースの結合様式および5位水酸基の立体配置は活性に関与しないことが明らかになっている。そこで、これまでの知見をもとに、さらなるモノパルミトイルアスコルビン酸誘導体を合成し、6-sPalm-AA-2Gよりも優れた抗アレルギー作用を発揮する安定型アスコルビン酸誘導体の探索を行うことを本研究の目的とした。 【2位水酸基のグルコースが活性に与える影響】  まず初めに、6-sPalm-AA-2Gの2位水酸基におけるグルコシル基がラット好塩基球性白血病細胞における脱顆粒抑制作用に対して与える影響を評価した。2位水酸基にグルコースを有していない6-O-palmitoyl-L-ascorbic acid (6-Palm-AA、図2)は、6-sPalm-AA-2Gよりも高い脱顆粒抑制作用を示し、グ

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  • CRID
    1390289532559970176
  • NII論文ID
    130008092893
  • DOI
    10.24496/tennenyuki.60.0_475-479
  • ISSN
    24331856
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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