20. アジサイの花色を担う青色超分子錯体の組成と構造(口頭発表の部)

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  • 20. Composition and Structure of Hydrangea Blue-Complex

抄録

【はじめに】 アジサイ(Hydrangea macrohpylla)の花と目される部分はガク片に相当し、花色は青から赤色まで七変化する。20世紀半ばまでに、酸性土壌で育てると土壌中のアルミニウムイオン(Al3+)が溶解して根から吸収されて青色になることや1)、ガク片の有機成分が明らかにされた2,3)。いずれの色のガク片にも、全く同じ構造のアントシアニン(3-O-グルコシルデルフィニジン, 1)が含まれ、助色素として5-O-カフェオイルキナ酸 (2)、5-O-p-クマロイルキナ酸 (3)、および3-O-カフェオイルキナ酸 (4)が存在する (図1)。我々は、ガク片をプロトプラスト化して、着色細胞の液胞pH測定、色素、助色素及びアルミニウムイオンの定量分析を行い、成分の組成比と液胞pHのわずかな違いが発色に大きく影響することを既に報告した4-6)。アジサイの青色発色にはアントシアニン、5-O-アシル化キナ酸、およびAl3+の3成分が必要である。しかし、これら成分の組成比や青色超分子錯体の化学構造は不明のままであった4-8)。今回、再構築した青色溶液の

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  • CRID
    1390289532560424832
  • NII論文ID
    130008092816
  • DOI
    10.24496/tennenyuki.60.0_115-120
  • ISSN
    24331856
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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