患者目標を組み込んだ糖尿病教育入院パスの評価

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タイトル別名
  • Evaluation of health education clinical pathway incorporating self-management for diabetes mellitus
  • カンジャ モクヒョウ オ クミコンダ トウニョウビョウ キョウイク ニュウイン パス ノ ヒョウカ

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説明

<p> 糖尿病教育入院の目標は知識、技術の獲得とともに自己管理への動機付けをすることにある。知識・技術の提供とその習得の確認のみであった既存の糖尿病教育入院クリニカルパスを改定し、自己管理への動機付けを促すために患者自らが自己管理の目標立案を行う項目を設けた。本研究では、自己管理への動機付けをすることで行動変容が起きたかどうかについて検討した。</p><p> 糖尿病教育入院し、従来のクリニカルパスを使用した66名と改定したクリニカルパスを使用した35名を対象とした。糖尿病コントロールの指標として入院時と退院後1 ヵ月、3 ヵ月のHbA1c変化と入院時と退院時の体重の変化を比較した。さらに改定したクリニカルパスで設定した目標についての記載内容の分析、退院後の目標達成度と入院前後での行動変化ステージの比較を行った。</p><p> 全員が自己目標を持ちながら入院生活を過ごし、9割の患者が目標を持って退院した。退院後外来で調査した全員が目標を達成し、行動の変化ステージにおいて熟考期・準備期から行動期に変化ステージが上がり、行動変容が起きていた。このことより自己目標の設定は自己管理を継続する動機付けになったと考える。また、その結果として糖尿病コントロールの指標である体重変化は有意差があった。短期間でのHbA1cは有意差がなかったが、今後の長期経過観察のなかで評価すべきと考える。今回の検討で行動変容に関する客観的評価尺度を盛り込むことが必要であることがわかった。</p>

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