視覚連合野における観察角度に依存しない物体弁別

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タイトル別名
  • Information processing on object discrimination in inferotemporal cortex

抄録

<p>視覚環境の変化に伴って網膜に映る物体像が常に変化するにも関わらず、我々は不変的に物体を認識することができる。本研究は、観察角度という変化に着目し、観察角度に依らない3次元物体認識の脳内情報処理メカニズムの解明を目指すものである。当研究室がニホンザルを対象にこれまで行ってきた複数の電気生理学的な実験データを集め、機械学習の手法を用いた物体弁別モデルを構築しながら再解析を行った。視覚連合野である側頭葉下部皮質は物体視に関わる腹側視覚経路の最終段に位置し、物体認識の根幹を為す部分である。これまでに、物体認識に際して側頭葉下部皮質細胞の刺激選択性、学習に伴った刺激選択性の変化について研究してきた。本研究は、積み重ねてきた側頭葉下部皮質の神経細胞集団の発火頻度データを用いて集団応答ベクトルを生成し、機械学習による観察角度に依らない物体弁別モデルを構築した。さらに、発火頻度データの解析区間を短くし、時間連続的に配置することで、観察角度不変性の形成過程を、時間連続的な物体弁別モデルを用いた物体弁別精度の変動という形で表現する解析法を提案した。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual59 (Abstract), 488-488, 2021

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390289765041418496
  • NII論文ID
    130008105348
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual59.488
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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