シミュレーション波形を用いたiPS細胞由来心筋細胞の自発磁場検出

DOI
  • 山口 武志
    京都府立医科大学 大学院医学研究科 解剖学教室 生体構造科学部門 金沢工業大学 先端電子技術応用研究所
  • 足立 善昭
    金沢工業大学 先端電子技術応用研究所
  • 谷田 任司
    京都府立医科大学 大学院医学研究科 解剖学教室 生体構造科学部門
  • 岡 佳伸
    京都府立医科大学 大学院医学研究科 運動器機能再生外科学 小児整形外科学部門
  • 吉田 隆司
    京都府立医科大学 大学院医学研究科 運動器機能再生外科学
  • 高橋 謙治
    京都府立医科大学 大学院医学研究科 運動器機能再生外科学
  • 田中 雅樹
    京都府立医科大学 大学院医学研究科 解剖学教室 生体構造科学部門

書誌事項

タイトル別名
  • Detection of the magnetic fields of iPS cell-derived cardiomyocytes using simulated waveforms

抄録

<p>現在、iPS細胞由来心筋細胞は再生医療や薬効試験における細胞材料として注目されており、その実用化において高速かつ簡便な品質評価手法が必要とされている。現在一般的に使用されている電気生理学的特性の評価法として、細胞外電位の測定や膜電位感受性蛍光色素を用いる方法があるが、我々は磁場計測が非侵襲・非接触・非破壊的に行えることに着目し、細胞の電気活動に伴って生じる自発磁場をSQUIDセンサで計測することにより、細胞の状態を定量的に評価する手法を検討している。本研究では培養細胞から生じる微小な自発磁場を、ノイズを含んだ計測データから検出するために有効な手法の提案を目指した。最初に、遺伝アルゴリズムを用いたパラメーターの最適化により、マウスiPS細胞由来の心室タイプ心筋細胞、およびペースメーカー細胞の活動電位を再現する計算モデルを作成した。次にこれらの計算モデルを用いて細胞の集団に生じる電気活動伝播のシミュレーションを行い、伴って生じる自発磁場の分布を推定した。さらに推定した磁場波形を教師データとした深層学習を行い、得られた学習済みのネットワークを用いて、SQUIDセンサで計測した実データから微小な生体信号の検出を試みた。その結果、光学顕微鏡で観察された拍動や電極によって計測された細胞外電位と周期性が一致する磁場シグナルの検出に成功し、この手法の有効性が示された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual59 (Proc), 788-790, 2021

    公益社団法人 日本生体医工学会

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390289765041455616
  • NII論文ID
    130008105603
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual59.788
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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