A Case of Syphilis Papulosa Annularis

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  • 環状丘疹性梅毒疹の 1 例
  • カンジョウ キュウシンセイ バイドクシン ノ 1レイ

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<p>51 歳,女性。当院当科初診 3 カ月前から頭頚部・顔面に瘙痒を伴う皮疹が持続していた。近医皮膚科でステロイド外用治療を行ったが改善が乏しく,皮膚症状は次第に拡大・増悪していった。当院内科受診時の血液検査で梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum,以下 TP)抗体定性陽性が判明し,皮疹が持続しているため当科を紹介受診した。頭頚部・前額部に鱗屑や浸潤を伴い,辺縁が隆起した環状紅斑が点在・融合していた。追加検査の rapid plasma reagin(以下 RPR)定量は高値で,また,皮膚生検の抗 TP 抗体免疫組織化学染色で表皮内に多数の菌体を確認でき, 第 2 期梅毒の環状丘疹性梅毒疹と診断した。抗生物質内服治療を 8 週間行い,皮疹は徐々に平坦化・退色していき,色素沈着となり治癒した。しかし,治療終了 5 週間後も RPR 定量は高値のままであったため,皮膚生検を再度実施したが,抗 TP 抗体免疫組織化学染色で菌体は認めなかった。その後,RPR 定量は低減していった。<br>環状丘疹性梅毒疹の本邦報告例は自験例を含め 8 例と少なく,近年の成書には記載がないことが多い。ここ数年間で本邦の梅毒患者報告数は男女ともに増加傾向にあり,早期診断・早期治療をするには梅毒の多彩な臨床所見に精通する必要がある。</p>

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