抗リン脂質抗体症候群を合併した腰椎破裂骨折に対して後方固定術を施行した1例

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  • A case of posterior fusion for lumbar burst fracture with antiphospholipid syndrome

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抄録

<p>はじめに:抗リン脂質抗体症候群(APS)を合併した腰椎破裂骨折に対して後方固定術を施行した1例を経験したので報告する.</p><p>症例:18歳,男性.12歳時より他院でAPSと診断され加療されていた.2019年12月に交通事故により受傷.X線でL1に椎体後壁の突出を認め,CTで脊柱管内骨片占拠率は約40%であった.ASIA分類Grade E,TL AOSIS Type A4のL1破裂骨折,5点であった.入院後,抗リン脂質抗体(aPL)と血栓症の有無を精査し,ヘパリン置換後にT11~L3まで後方固定術を施行した.術翌日から抗凝固療法を再開,術後2日目から歩行開始し,術後血腫やVTE等の合併症なく術後2週で退院した.</p><p>結語:術前に原因不明な凝固能異常がある場合はAPSの合併を考慮し,aPL精査と周術期の綿密な抗凝固療法が必要である.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 12 (10), 1264-1268, 2021-10-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

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