JAK阻害薬について

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抄録

<p> 関節リウマチ(RA)の病態の中心となっているのがサイトカインである.既存の抗リウマチ薬に加えて,サイトカインなどを標的とした生物学的製剤を用いることで,RAは寛解が達成できる疾患となってきた.さらに,ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬がRAの治療の選択肢となり,既存治療に抵抗性のRAに対しても効果が期待できるようになった.加えて,炎症性腸疾患やコロナウイルス感染症2019(COVID-19)による肺炎など,RA以外の疾患・病態への適応拡大が進んでおり,全身性エリテマトーデスや乾癬性関節炎,強直性脊椎炎などを対象とした臨床試験も進行中である.適応拡大に伴って,その有効性・安全性について,特にCOVID-19 pandemic下での使用について最新の情報に注意を払いつつ見直す必要がある.JAK阻害薬投与中における帯状疱疹(HZ)の発症率は高く,特に日本人で顕著であるため,今後の実臨床データの蓄積が重要である.これに対して遺伝子組み換え帯状疱疹ワクチンによりHZ発症リスクが低減できる可能性があるが,適切な使用方法については疑問点が多い.また,最近行われた試験では悪性腫瘍や主要心血管イベント,静脈血栓塞栓症のリスクが高まる可能性が指摘されている.直近の最大の課題は,JAK阻害薬使用者におけるCOVID-19ワクチン接種と思われ,提言等が行われているが未だ確立した方針はない.本稿ではこれらの課題について最新情報を紹介し,解決に向けた対策について議論する.</p>

収録刊行物

  • 臨床リウマチ

    臨床リウマチ 33 (3), 181-188, 2021

    一般社団法人 日本臨床リウマチ学会

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