レドックス中性または還元条件下でのヒドラゾンのフルオロアルキル化反応
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- 田湯 正法
- 明治薬科大学
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抄録
ヒドラゾンやヒドラジンは多くの医薬品や生物活性物質に含まれており,また合成中間体としても鍵となる分子であることから,その変換反応の開発は重要な研究課題である.特に,化合物の生物活性や物理化学的性質を大きく変化させられるフルオロアルキル基(Rf基)の導入が近年注目を集めている.なかでも,光レドックス反応によるヒドラゾンのCsp2-Hフルオロアルキル化が盛んに研究されてきたものの,導入できるRf基の種類は限られていた.一方,Dilmanらは最近,調製容易なスルフィド2が,光レドックス反応において様々なRfラジカル前駆体となることを報告している.今回彼らは2を用いて,ヒドラゾンからRf基を持つヒドラゾンとヒドラジンを自在に作り分けられる手法を開発したため,本稿で紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Prieto A. et al., Eur. J. Org. Chem., 2378-2393(2018).<br>2) Zubkov M. O. et al., Chem. Sci., 11, 737-741(2020).<br>3) van der Worp B. A. et al., Adv. Synth. Catal., 363, 1152-1158(2021).<br>4) Supranovich V. I. et al., Org. Lett., 20, 840-843(2018).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 57 (11), 1046-1046, 2021
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390289920604907136
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- NII論文ID
- 130008110085
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可