P-3-05 全身に拘縮・筋緊張がある重症心身障害者のポジショニングの介入効果

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はじめに 重症心身障害者は不安定な姿勢から筋緊張を高め拘縮や身体の変形をおこすため、ポジショニングが重要になる。A氏はADLが低下した影響から、車いすでの姿勢が不安定になり、上下肢の筋緊張が亢進し拘縮は急速に進行していった。原因は不安定な姿勢によるものと考え、ベッド上や車いす上でのA氏のポジショニングを検討し、進行している関節拘縮にどう影響があるのかを明らかにすることとした。 目的 ベッド、車いす上でのポジショニング方法を考えケアを統一することで、筋緊張を軽減させ、進行している関節拘縮にどう影響があるのかを明らかにする。 方法 対象:A氏 60歳代男性 脳性麻痺 手順:1)車いすをリクライニング型に変更し乗車中とベッド上ポジショニングを検討し、病棟スタッフに伝達して実施した。 2)ポジショニング実施前後に関節可動域測定と、実施中の呼吸回数、心拍数、酸素飽和度、筋緊張の有無を調べ単純比較した。 結果 乗車姿勢は安定しベッド上共に筋緊張は軽減した。関節可動域では、13か所は拘縮が進み、7か所は改善した。 考察 乗車時の姿勢が安定することで緊張はやわらいだ。しかし、効果的なポジショニングが統一できず開始前にスタッフ全員が知識・技術を身に着ける必要があった。さらに、普段の生活の中でも緊張を最小限にするために優しい声かけや体の触れ方などの関わりも必要だった。 結論 A氏にベッド上、車いす上でのポジショニング方法を考えケアを統一化することで、筋緊張を軽減させることができた。関節拘縮は進行した部位と改善した部位があった。 申告すべきCOIはない。

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