小笠原群島産バラハタ<i>Variola louti</i>のシガトキシン類分析

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Ciguatoxins in <i>Variola louti</i> Captured off the Ogasawara (Bonin) Islands
  • 小笠原群島産バラハタVariola loutiのシガトキシン類分析
  • オガサワラ グントウサン バラハタ Variola louti ノ シガトキシンルイ ブンセキ
  • Analysis of Ciguatoxins in Variola louti Captured off the Ogasawara (Bonin) Islands

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説明

<p>小笠原群島(聟島列島,父島列島および母島列島)におけるシガテラの実態を調査するために,周辺海域で漁獲されたバラハタVariola louti 65個体の筋肉を試料としてLC-MS/MSによるシガトキシン類(CTXs)分析を実施した.すべての試料からCTX1Bに近接するピークが検出されたが,CTX1Bの前駆体である52-epi-54-deoxyCTX1B,54-deoxyCTX1Bや,他のCTX類縁体は検出されなかった.バラハタ試料では通常,この3物質が同時に検出されることから夾雑物による影響を考え分析カラムを変更して分析した結果,全試料においてCTX1Bとは保持時間が異なったため夾雑物由来であると判断した.本研究に供したバラハタは体重2,170~7,000 gと大型の個体であったにも関わらず,65個体のいずれからもCTXsは検出されなかった.そのため,小笠原群島周辺海域のバラハタによるシガテラのリスクは低く,CTXs産生性渦鞭毛藻の分布密度は沖縄・奄美海域に比較して極めて低いことが示唆された.</p>

収録刊行物

  • 食品衛生学雑誌

    食品衛生学雑誌 62 (5), 157-161, 2021-10-25

    公益社団法人 日本食品衛生学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (19)*注記

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