テナガザルとヒトのブラキエーション

  • 岡 健司
    大阪河﨑リハビリテーション大学リハビリテーション学部

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  • テナガザル ト ヒト ノ ブラキエーション

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木の枝にぶら下がって移動するブラキエーション(腕渡り)は,樹上性小型類人猿のテナガザルが得意とするロコモーションであり,身体質量中心の振り子運動でモデル化される.テナガザルの軽い体重や長い腕などの身体構造は,振り子運動の高効率化に関与すると考えられる.一方,地上性二足歩行動物であるヒトも,ブラキエーションを行える.体操選手などの熟練者では,大きな上肢筋力を用いずに,振り子に似たブラキエーションを遂行できる.ヒトのブラキエーションではステップ長が短いとテナガザルのような振り子運動とならないが,身体質量中心や下肢関節の運動に個人差が少ない.未熟な段階と熟練した段階で,それぞれ別のメカニズムのもとにブラキエーションが遂行されることが示唆される.

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