仮設住宅からの退去方針が決まら ない被災者の特徴・課題-東日本大震災における名取市の事例-

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タイトル別名
  • Characteristics and Problems of the 2011 East Great Japan Earthquake Disaster Survivors Who are Undecided on Permanent Housing Plans: Natori City Case Study
  • カセツ ジュウタク カラ ノ タイキョ ホウシン ガ キマラナイ ヒサイシャ ノ トクチョウ ・ カダイ : ヒガシニホン ダイシンサイ ニ オケル ナトリシ ノ ジレイ

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抄録

本研究では,東日本大震災で被災地した名取市を事例にして,2016年時点でプレハブ仮設住宅および民間賃貸借上げ仮設住宅に住む被災者のうち,住まいの再建方針が決まっていない被災者の特徴・課題を明らかにすることを目的とし,同市が実施した仮設住宅入居者を対象にした現況調査を量的・質的に分析した。主な結論は次の通りである。1 )統計的な解析を行った結果,住まい再建方針が決まっていない被災者は,借上げ仮設住宅の入居者で多く,物件を見つけ方そのものが分からないこと,仮設住宅にいつまで住み続けられるか心配,そもそもどうしたらいいか分からず不安な状態にあることが明らかになった。2 )住まい再建方針が決まっていない被災者からの自由回答を内容分析した結果,再建のための資金を確保できない,希望に見合う条件の物件に到達できない,方針を検討することができない,現在住んでいる地域から離れたくない(学校,病院,交通,つながり),家族内での合意形成ができていない,市外で被災している,といった原因があることが明らかになった。

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