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説明
<p>【症例】83歳女性,左膝の疼痛と高度可動域制限によるADL障害で当科紹介となった.左膝可動域は伸展+40°~屈曲0°と著明な反張を伴う伸展拘縮膝であり,レントゲンではFTA 205°と高度内反変形を認めた.立位は何とか可能であったが,荷重時に左膝が“posterior thrust”を呈するため歩行は困難な状態であった.反張を制御し得る拘束性の高いTKAの適応と考えられたが,膝屈曲が不可能なため通常の拘束型インプラントでは手術操作が困難と判断,腫瘍用人工関節(GMRS, Stryker)を選択した.手術は膝蓋腱を脛骨粗面より切離し関節内を展開,脛骨を関節面から100 mm遠位で骨切りすることで膝屈曲が得られ手術操作が可能となった.術後3か月で膝可動域は伸展0°~屈曲80°まで改善,歩行器歩行が可能となった.【考察】本症例のように非生理的可動域を有する拘縮膝においては,primary TKAであっても腫瘍用人工関節は治療の選択肢になり得ると考えられた.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 70 (4), 626-629, 2021-09-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290028536041088
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- NII論文ID
- 130008115854
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可