Salmonella infatisによる小児化膿性仙腸関節炎の1例

  • 櫻井 立太
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 中村 哲郎
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 坂井 崇一郎
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 松口 俊央
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 畑中 敬之
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 伊藤田 慶
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 河野 裕介
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 土持 兼信
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 岩崎 賢優
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科
  • 土屋 邦喜
    地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院整形外科

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抄録

<p>化膿性仙腸関節炎の起炎菌としては稀なSalmonella infatisによる小児化膿性仙腸関節炎の症例を経験したので報告する.【症例】12歳・女児.初診1ヶ月前から腹痛・下痢により近医で加療を受けていた.スポーツ歴や外傷歴はなく,突然左大腿部・臀部痛が出現し,翌日には歩行困難となったため,当院小児科紹介受診となった.40℃の発熱,左臀部の腫脹・熱感・疼痛がみられ,WBC・CRPの上昇を認めた.MRI検査ではSTIR像で左仙腸関節周囲に高信号を示しており,化膿性仙腸関節炎の診断で黄色ブドウ球菌をターゲットに抗生剤加療を開始した.血液培養と透視下の仙腸関節穿刺液からSalmonella infatisが培養され,感受性に合わせて抗生剤加療を継続し,軽快した.【考察】化膿性仙腸関節炎は比較的稀な疾患である.起炎菌は黄色ブドウ球菌が最多で,肺炎球菌・大腸菌等の報告もあるがSalmonella菌の報告は稀である.本症例はSalmonella infatisが起炎菌であり,比較的早期に診断・治療することができた.</p>

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参考文献 (9)*注記

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