樹幹注入処理は潜在感染木の発病を抑える
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- 二井 一禎
- 京都大学農学部
書誌事項
- タイトル別名
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- Trunk injection of nematicide suppress the disease onset of asymptomatic carrier trees.
抄録
<p>京都市右京区の小倉山山頂には1990年代に植栽されたアカマツの人工林があるが、地元民による枯死木の徹底除去などの熱心な防除努力にも関わらず、マツ枯れ被害が恒常的に発生している。この地において演者らは2008年に潜在感染木の調査を実施し、対象とした若齢アカマツ(当時15年生)の多く(約80%)がマツノザイセンチュウに潜在感染していることを明らかにした。それらのアカマツのうち40本に殺線虫剤を注入し、35本は無処理の対照区とした。その後6年間にわたる追跡調査の結果、対照区のほとんどは枯死したが、樹幹注入木の75%は現在も生残している。ただ、その効果が殺線虫剤の本来の働き、即ち薬剤注入後に新たに侵入した病原線虫に対する殺線虫力によるものなのか、これら樹木にすでに潜在感染していた病原線虫を殺し、感染木を治療することにより達成されたものかが明らかでなかった。今回、同じ林で25年生に成長したアカマツの中から、殺虫剤散布区、殺線虫剤樹幹注入区、両剤施与区、無処理対照区各50本を設け、処理後ほぼ3年間樹脂滲出量調査を継続実施することにより、殺線虫剤に潜在感染木治療効果があることを明らかにした。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 148-, 2021-05-24
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290088580825728
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- NII論文ID
- 130008117510
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可