クリーンラーチ(グイマツ雑種F<sub>1</sub>)コンテナ育苗におけるグルタチオン施用例

DOI
  • 成田 あゆ
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 今 博計
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 小川 健一
    岡山県農林水産総合センター生物科学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of oxidized glutathione treatment on the growth of hybrid larch (<i>Larix gmelinii</i> x <i>L. kaempferi</i>) F1 seedlings

抄録

<p>グルタチオンは抗酸化物質として機能するトリペプチドであり、植物体に与えるとストレス耐性が向上することが報告されている。本発表では、その酸化型であるグルタチオンジスルフィド(GSSG)をクリーンラーチ(グイマツ×カラマツ雑種F1)の当年生苗に与え、GSSG施用の効果を検討した結果を報告する。試験は一部条件を変更しつつ2019年と2020年に実施した。コンテナ容器(200cc)で育成した当年生苗にGSSG+NPK肥料、NPK肥料、水のいずれかを6~8月に12回与え、10月に成長量(苗高、地際径、地上部重量、地下部重量)を調べた。GSSG+NPK肥料区(72 mg GSSG + 48 mg N/個体/成長期)では、NPK肥料区(48 mg N/個体/成長期)や水のみ区と比較して成長量が大きく、2019年の平均苗高はそれぞれ45.5、39.6、27.8 cmであった。2020年は成育期間中の日照時間が前年より135時間短かく、平均苗高が26.6、24.0、16.1と小さかったが、同様の傾向が見られた。日射量が多く、光合成が活発かつ活性酸素が発生しやすい条件ではGSSG施用によって成長量が増加するが、日射量が少ない条件ではその効果が現れにくくなると考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390290088580865536
  • NII論文ID
    130008117789
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_396
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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