高校生の食育への関心度からみた食知識・配慮・調理技術・食の主観的評価の実態

書誌事項

タイトル別名
  • Realities of Food Knowledge, Concern, Cooking Skills, and Subjective Evaluations of Food in Relation to Level of Interest in Dietary Education among High School Students
  • コウコウセイ ノ ショクイク エ ノ カンシンド カラ ミタ ショク チシキ ・ ハイリョ ・ チョウリ ギジュツ ・ ショク ノ シュカンテキ ヒョウカ ノ ジッタイ

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抄録

<p>【目的】大阪市内の高等学校に通う高校生の食育への関心度からみた,食知識・配慮・調理技術・食の主観的評価の実態を明らかにすること。</p><p>【方法】大阪市立A高等学校の全校生徒686名を対象に,無記名自記式質問紙調査を行った。因子分析により抽出された「食育関心度」(食育とは知っているか・食育の情報を得られているか・食育について関心があるか・食育は自分にとって必要か)の回答から,「食育関心度」高群と低群の2群に分けた。さらに食知識,調理技術などの各質問項目の回答は,2群に分け,「食育関心度」高群,低群の回答の分布をχ2 検定で比較した。</p><p>【結果】「食育関心度」高群は低群と比べ,食に関する知識(主食・主菜・副菜について,1日の食事バランス,食品表示を見る方法,伝統的な料理や行事食について,和食がユネスコ文化遺産となったこと)を知っている者,食生活(栄養バランスよく,野菜を多く食べる,加工食品を取りすぎない,塩分をとりすぎない,食品表示を見る)についての配慮をしている者,調理(だしのとり方,煮物調理,揚げ物の調理,一汁三菜)ができる者の割合が有意に高く,食事が満足,楽しいと思う者の割合も高かった。一方,「食育関心度」低群は,穀類,野菜類の摂取が1日1回以下の者の割合が高かった。</p><p>【結論】高校生において,「食育関心度」と食知識・配慮・調理技術・食の主観的評価の実態には関係性があることが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 79 (5), 302-310, 2021-10-01

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

参考文献 (3)*注記

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