災害時情報共有システムの最前線‒SIP4Dによる災害対応支援‒

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タイトル別名
  • Forefront of Disaster Information Sharing Systems: Supporting Disaster Responses using SIP4D
  • 災害時情報共有システムの最前線 : SIP4Dによる災害対応支援
  • サイガイジ ジョウホウ キョウユウ システム ノ サイゼンセン : SIP4D ニ ヨル サイガイ タイオウ シエン

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抄録

災害時には災害対応組織が同時並行で活動する.その際,組織間で状況認識が統一されていなければ,災害対応全体は最適化しない.そこで必要となるのが組織間での情報共有である.2014 年に研究開発が開始された基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)は,実装した二つの技術と災害対応現場への直接的適用により,効率的な情報共有と効果的な災害対応を実現した.SIP4D の自動変換技術により,各種情報システム間でのデータ形式変換を自動化・仲介するとともに,論理統合技術により,同種データを論理的に統合し,最大限現実に近い情報を共有することで,組織間情報共有におけるシステム連接を効率化した.これを災害対応現場に直接的に適用することにより,組織間情報共有及びSIP4D の有効性を実証するとともに,これを活用するための支援組織の必要性が生まれ,2019 年の災害時情報集約支援チーム(ISUT)の本格運用に結実した.SIP4D で共有される複数の情報は重畳することで様々な組織の活動や意思決定で効果を発揮した.更に,SIP4D で流通する情報の増加と安定化により,情報共有から動的処理による新たな情報生成へと発展している.

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