恋愛における嫉妬の認知の分類

書誌事項

タイトル別名
  • Classification of cognitive in romantic jealousy

説明

<p>White (1981) 以降,恋愛で生じる嫉妬を認知・感情・行動から捉える研究が多い。White (1981) では,嫉妬の認知的な過程として,恋人による第三者への関心の度合いの推測や,第三者と自分の比較,関係の代替物の考慮をする二次評価が挙げられている。日本における嫉妬の認知の尺度は様々あるが,二次評価に当てはまるものは恋人と第三者に対する猜疑的な認知に留まっている。そこで本研究では,嫉妬における二次評価について調べることを目的とする。</p><p>16歳から現在まで交際経験がある大学生16名(男性7名,女性9名)を対象に,約60分の半構造化面接を行い,対象者の嫉妬経験について尋ねた。</p><p>嫉妬経験に対する認知に関連すると考えられる発言から,KHCoderで共起ネットワークを作成した。結果,①「連絡」,「映画」など,恋人と第三者の関係を表すサブグラフ(恋人と他者の関係に対する不安,疑い),②「依存」,「盗る」など,自分と恋人の関係を表すサブグラフ(恋人への依存・独占),③「手(を出す)」,「可愛い」など,自分と第三者の関係を表すサブグラフ(異性の他者に対する劣等感,危機感)の3つに分けられ,比較や代替物の考慮などを含む尺度の必要性が示唆された。</p>

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