医療過疎地域における特別養護老人ホームの看取りのケア

書誌事項

タイトル別名
  • End of Life Care in Nursing Home in Rural Area by Shortage of Resources and Manpower of Medical Care
  • 医療過疎地域における特別養護老人ホームの看取りのケア : 宮城県登米市の地域密着型特別養護老人ホームの事例から
  • イリョウ カソ チイキ ニ オケル トクベツ ヨウゴ ロウジンホーム ノ ミトリ ノ ケア : ミヤギケン トメシ ノ チイキ ミッチャクガタ トクベツ ヨウゴ ロウジンホーム ノ ジレイ カラ
  • Case Study of Community-based Nursing Home in Tome City, Miyagi Prefecture
  • 宮城県登米市の地域密着型特別養護老人ホームの事例から

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抄録

<p> 医療者や医療資源の不足は特別養護老人ホーム(特養)の看取りの阻害要因になりうるが、そうした地域の特養でも、医師や看護師の確保に苦労しつつも、看取りまで手がけるところがある。本稿ではそうした事例である、宮城県登米市の二か所の特養を調査し、医療過疎地域の特養の看取りを可能にする条件を検討した。初めて看取りに取り組んだ事例からは、嘱託医の理解の重要性と、特養側が懐く看取りの不安の克服の過程が明らかとなった。看取りのケアを軌道に乗せた事例からは、それを可能にしたいくつかの条件が見えてきた。すなわち、特養の位置する地域の特性(在宅医療の担い手との連携、地縁血縁の相対的な強さ、地域内で得られた特養と診療所の連携への信頼、地域の文化など)が活かされていること、同時に、医療が支配的にならない地域連携や多職種連携がなされ、職種間での協力と補完が密になるなかで、チームケアが成熟したという点である。</p>

収録刊行物

  • 社会学研究

    社会学研究 99 (0), 85-107, 2017-02-28

    東北社会学研究会

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