ジェンダー平等推進に向けたアプローチの変容

書誌事項

タイトル別名
  • Transforming Approaches for Promoting Gender Equality:
  • ジェンダー平等推進に向けたアプローチの変容 : フランスとスウェーデンにおけるジェンダー平等の歩み
  • ジェンダー ビョウドウ スイシン ニ ムケタ アプローチ ノ ヘンヨウ : フランス ト スウェーデン ニ オケル ジェンダー ビョウドウ ノ アユミ
  • Gender Equality in France and Sweden
  • フランスとスウェーデンにおけるジェンダー平等の歩み

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抄録

近年,ジェンダー平等推進の手法が,均等待遇からポジティブ・アクションやジェンダー主流化にシフトしている。その背景には,一向に埋まらないジェンダー格差に対して,もっと抜本的な手法が必要だと主張する女性たちの声がある。本稿はジェンダー平等推進に向けたアプローチの変容を示すため,近年注目されるポジティブ・アクションとジェンダー主流化の効果や課題について考察した。この目的に接近するための具体例として,フランスとスウェーデンのジェンダー平等の歩みを取り上げた。調査方法としては,フランスとスウェーデンにおけるジェンダー平等社会への社会変容を包括的に理解するために,文献調査および現地における半構造化インタビュー調査を行なった。 フランスは法的拘束力を伴ったポジティブ・アクションを積極的に多用したことにより,ジェンダー平等後進国からジェンダー平等先進国に今日変容を遂げている。他方スウェーデンは1970年代から均等法を整備し,女性に対する差別行為をジェンダー平等オンブズマンによって取り締まり,政治におけるポジティブ・アクションを主要政党が徹底したことにより,他国に先駆けてジェンダー平等先進国となった。近年はジェンダー主流化政策に舵を切っているが,スウェーデンのジェンダー平等の歩みは停滞している。その要因として,ジェンダー主流化の実践の難しさやその効果の見えづらさがある。

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