胆管穿破し閉塞性黄疸を来した膵管内乳頭粘液性腺癌の1例

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タイトル別名
  • A patient with an intraductal papillary mucinous carcinoma with obstructive jaundice caused by a pancreato-biliary fistula

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説明

<p>膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は胆管や十二指腸など他臓器に穿破することが知られており,胆管へ穿破した場合,多くが閉塞性黄疸を来す.今回,我々は内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENBD)を施行し,定期的なチューブ洗浄で良好な減黄後に根治手術をした症例を経験したので報告する.症例は84歳男性,繰り返す発熱を主訴に近医を受診した.精査の結果,IPMNの胆管穿破による閉塞性黄疸と診断された.内視鏡的胆管プラスチックステントを留置するも減黄不良で全身状態悪化のため,当院へ紹介入院となった.プラスチックステントからENBDチューブへ入れ替え,管内閉塞予防にENBDの定期的洗浄を繰り返し,減黄後に全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織では膵管内乳頭粘液性腺癌(IPMC)の診断となった.術後経過は合併症なく退院となり,術後1年経過しているが再発兆候は認めていない.</p>

収録刊行物

  • 膵臓

    膵臓 36 (6), 377-384, 2021-12-28

    一般社団法人 日本膵臓学会

参考文献 (4)*注記

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