陸面過程解析による表層土壌水分および地表面温度の衛星観測値との比較

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  • Comparison of surface soil moisture and surface temperature of land surface analysis with satellite observations

抄録

<p>地球上の水循環を把握するうえで陸面過程解析は重要な役割を果たす.また,近年ではリモートセンシング技術の発達により,陸面過程解析の出力となる土壌水分を直接観測するプロジェクトが進められている.本稿ではW5E5を入力気象強制力として,表層土壌水分および地表面温度のモデル出力値・衛星観測値の相関解析および,それぞれのモデル出力値と衛星観測値とのRMSE(Root Mean Squared Error)の比較を通して陸面過程解析の精度検証を行った.本稿では陸面過程モデルとしてSiBUCを用い,解析期間を2016年~2018年の3年間,西経180°~東経180°,北緯85°~南緯85°を対象に0.5°の解像度で水・熱収支解析を行った.比較対象として,SMAP衛星のL4プロダクトによる表層土壌水分・地表面温度を用いた.比較の結果,東アジアを中心に短波放射・長波放射・気温・比湿と土壌水分の応答関係が異なる地域もあったものの,広い範囲においてSiBUCとSMAPの間でおおよそ似たような応答関係が得られた.また,両者の土壌水分のRMSEの比較においては広範囲でRMSEが0.1以上となり大きな差が生じているため,土壌水分の解析精度にはまだ改善の余地があると考えられる.地表面温度に関しては,解析値と観測値の間のRMSEが低緯度地域や標高の高い地域において大きく,中緯度地域は相対的にRMSEが小さいという結果が得られた.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390290559460321408
  • NII論文ID
    130008138030
  • DOI
    10.11520/jshwr.34.0_276
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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