雨水流動モデルを用いた山地斜面表土層の土壌水分プロファイルと流量流積関係に関する分析

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タイトル別名
  • Analysis of the Soil Moisture Profile and Stage-Discahge Relationship in the Surface Soil Layer of Mountain Slopes Using a Rainwater Flow Model

抄録

<p>降雨流出の予測は水文学の課題の一つであり、キネマティックウェーブモデルなどの様々なモデルが開発されてきた。一方、キネマティックウェーブモデルは、土が乾いているときや緩斜面、降水量が少ないとき、土層が深いときに出水を適切に表せないことが指摘されている。しかし、なぜこの条件下で適用性が低くなるのか、山地斜面内部で何が起きているのかは明らかにされていない。そこで本研究は、キネマティックウェーブモデルの適用性の良否を、流量流積関係と土壌水分プロファイルの観点から明らかにすることを目的とした。</p><p> その結果、雨が降り出した直後は鉛直方向の浸透流が卓越して斜面方向の流れは小さいが、浸透流が土層底面まで到達すると飽和帯を形成し流量が急激に増える、という過程が流量流積関係のループとして現れることが明らかとなった。そのため、浸透の過程に時間がかかる土が乾いているときや土層が深いときにループが大きくなり、そのループによってキネマティックウェーブモデルの適用性が低くなっていると考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390290559461715968
  • NII論文ID
    130008137985
  • DOI
    10.11520/jshwr.34.0_206
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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