地中レーダがもつ樹木の根系可視力を減災に生かす試み

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  • Detection of Tree Roots Using Ground Penetrating Radar for Disaster Mitigation
  • チチュウ レーダ ガ モツ ジュモク ノ コンケイ カシリョク オ ゲン サイ ニ イカス ココロミ

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抄録

<p>樹木根系は,地中深く刺さるクサビとしての能力,また地中で絡み合う網としての能力をもち,土壌をからめ,強風や津波などの外力に抵抗し,一定の減災機能を果たす。しかし,外力に耐えきれなくなったときに発生する倒木が,その被害を拡大することは珍しくない。自然災害の頻度や規模が増している現在,どの程度の台風(暴風)や津波まで樹木は耐えうるのか,という視点で,「災害の程度と根系の減災能との関係」を精査することが必要である。しかし樹木根系はこれまで,土を掘ることでしかその姿を可視できず,データの集積が十分とはいえない状況が続いてきた。著者らは,土を掘ることなく,非破壊で根系を可視できるツールとして「地中レーダ」に着目し,これを用いて根系の減災能を評価するためのシナリオを描き,研究を推進している。本稿では,これまでの研究成果を簡単に紹介する。</p>

収録刊行物

  • 水利科学

    水利科学 64 (3), 87-112, 2020-08-01

    一般社団法人 日本治山治水協会

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