KY コーパス英語母語の学習者における日本語指示詞の習得過程―「これ」「それ」、「この」「その」各形式の使われ方を中心に―

書誌事項

タイトル別名
  • KY コーパス エイゴ ボゴ ノ ガクシュウシャ ニ オケル ニホンゴ シジシ ノ シュウトク カテイ : 「 コレ 」 「 ソレ 」 、 「 コノ 」 「 ソノ 」 カク ケイシキ ノ ツカワレ カタ オ チュウシン ニ

この論文をさがす

抄録

本稿は、学習者が指示詞の語彙形式をどのように体系づけて使用し、発達させているかを明らかにするため、KY コーパスの英語母語学習者が使用した指示詞の語彙形式「これ」「それ」「この」「その」について、使用パタン、および談話における機能を調査した。その結果、同じ系統(コ系、ソ系)や次元(「これ、それ」「この、その」)であっても、初めから体系的に発達させていくというより、個々の形式をそれぞれに発達させていく傾向にあることがわかった。また、それぞれの形式が決まったパタンを用いて使い始める傾向にあることから、学習者は各形式を初めから生産的に使用するのではなく、パタンと共に文脈と結び付け、機能として使用しながら発達させている可能性があり、使用依拠モデル(N. Ellis 2002、Tomasello 2003)との関連性が示唆された。

収録刊行物

  • 言語と文明

    言語と文明 13 47-66, 2015-03-31

    麗澤大学大学院言語教育研究科

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ