科学教育とストーリー : 宇宙論学習におけるナラティブ思考の実践

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  • The Education of Science and Story: Practice of Narrative Knowing in Learning Scientific Cosmology
  • カガク キョウイク ト ストーリー ウチュウロン ガクシュウ ニ オケル ナラティブ シコウ ノ ジッセン

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抄録

本稿は、宇宙の開闢から現在に至るまでをひとつながりの物語として教授する宇宙論の授業実践の検討を通して、文理横断型教育の一つの在り方を提示するものである。具体的には、人文・社会科学系学生への科学教育における「ナラティブ思考」の実践を通して、出来事の連なりに意味を見出しつつ宇宙・惑星・生命の歴史を学ぶことの意義を、①知識の統合と「意味」の創出、②「相対性」、「関係性」の理解、③認識の拡大とメタコンテクストの構築、という観点から論じる。その上で、人文・社会科学系学生への科学教育における強調点を、①パラダイム、及びパラダイム・シフトの理解、②科学的発見のディテールの理解を通しての倫理・価値観の再発見、③スキーマテックな理解を促す「ナラティブ思考」の実践による視座の確立と定め、それぞれの点について学生のフィードバックを交えて検討する。学生のフィードバックからは、「宇宙」という文脈を自身の意識の射程に置くことで、世界―知識―自己の関連性の再構築、倫理・価値観の明確化がなされている様が窺える。

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