大学教授職の役割細分化現象と課題 : オーストラリアの教育担当教員を事例に

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タイトル別名
  • Examining Unbundled Academic Professions : Experiences of Teaching-focused Academics in Australian Universities
  • ダイガク キョウジュショク ノ ヤクワリ サイブンカ ゲンショウ ト カダイ : オーストラリア ノ キョウイク タントウ キョウイン オ ジレイ ニ

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説明

現在、日本の大学では、特定プロジェクト雇用教員、FDやIR担当教員など特定の業務のみに従事する教員が増加しており、多様化、役割細分化する大学教授職に対してどのような策を取り得るのか、という点が課題となっている。大学教授職の多様化や役割細分化という現象は、他の国においても起きており、一部の欧米諸国では、大学教員のポストを役割ごとに細分化し、異なる教員評価やキャリアパスの仕組み等を導入するという組織的、制度的対応を進めている。限られた資源の中で、大学が果たすことを期待されている多様な役割を担うためには、合理的な選択だと言える。しかし一方で、学術的な専門性に基づき教育・研究・あるいは学術サービスなどに関わるという大学教授職のあり方を根源的に揺るがすものであるといった批判や、大学教員ポストの階層化を促進するものであるといった懸念が示されている。特に大学教員の中核的活動である教育と研究を分ける教育担当教員の設置は、様々な議論を引き起こしている。そこで、本稿は、オーストラリアの教育担当教員ポストの設置を事例に、大学教授職の役割細分化の動機、課題について整理し、今後取り組まれるべき課題を提示することを目的とする。

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