北海道厚真川流域の沖積層の体積相解析・微化石解析・AMS14C年代測定に基づく堆積曲線および相対的海水準曲線の復元

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  • Recovering sedimentation curves and the relative sea level change curve of the latest Pleistocene to Holocene deposits in the Atsuma areas of Hokkaido by means of sedimentary facies analysis, microfossil analysis, and AMS14C dating

抄録

北海道厚真川流域の沖積層研究に関り,2015年度は事情によりHAP-1孔(浜厚真)・AKP・1孔(厚南中)などのAMS14C年代の測定が行えなかったが,今回それらを含めて新たに12点の測定が可能になった.厚真地域の2016年度の沖積層研究としては,厚真川下流域についてはより上流側に位置する旧富野学校ATS-1孔の1m毎の試料について花粉分析・珪藻分析を実施し,標高+0.53mで淡水域へ移行することが明らかになった.この結果はAKP-1孔とほぼ同様で,BP5700年頃に付近一帯が湿原(泥炭地)化したことと軌をーにしている.その他,厚真川上流地域(厚幌ダム工事範囲)では,地形面区分と共に遺跡発掘関連で花粉分析と年代測定を試みた(上幌内5遺跡付近).厚真川下流域では一般に,BP5700年(暦年)頃に標高Om前後で、汽水域から淡水域へ移行する.最大海水準期はそれより前であると思われるがその正確な標高は分からない.AMS14C年代測定が行われたボーリング孔(地盤調査・ピートサンプラー)について,測定試料の標高を算定した.その標高と年代値(BP暦年)から堆積曲線を描き,堆積曲線と堆積環境(特に海水影響下の水深)の考察・推定から相対的海水準変動曲線を復元した.

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