<論文>「改善要求発話」の構成要素に関する日中対照 : 認知言語学的アプローチから

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タイトル別名
  • <Article>A Contrastive Study of Japanese and Chinese "Making Demands" : The Viewpoint of Cognitive Linguistics
  • 「改善要求発話」の構成要素に関する日中対照 : 認知言語学的アプローチから
  • 「 カイゼン ヨウキュウ ハツワ 」 ノ コウセイ ヨウソ ニ カンスル ニッチュウ タイショウ : ニンチ ゲンゴガクテキ アプローチ カラ

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説明

本稿では、自由記述型談話完成テストにより収集した改善要求発話を「切り出し部」「用件内容部」「終了部」の3つの部分に分け、ビリヤードボール・モデルを援用し、改善要求発話の談話構造を分析した上、「因果連鎖」と「事態把握」という二つの認知的アプローチから、日中間の類型論的特性を考察した。さらに、その考察結果に基づき、これまで着目されてこなかった認知とポライトネスの接点から、日中間の配慮の仕方の相違と認知レベルでの営みとの関連性を検討した。その結果、改善要求発話の各部分に用いる配慮の仕方が、日中両言語とも一見異なる表現形式で表しているようであるが、その深層において、日本語は話者自身の感情活動を事態に注ぎ込んだ「主観的把握」、中国語は事態そのものを重視した「客観的把握」、といった認知レベルでの共通性があることが明らかになった。

収録刊行物

  • 国際日本研究

    国際日本研究 7 79-96, 2015-03-02

    筑波大学人文社会科学研究科国際日本研究専攻

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