ラングホブデ雪鳥沢・スカルブスネスきざはし浜の生物活動域での気象要素の特徴について

書誌事項

タイトル別名
  • Meteorological features observed in Yukidori Zawa, Langhovde and Kizahashi Hama, Skarvsnes on the Soya Coast, East Antarctica, with comparison of those observed at Syowa Station
  • ラングホブデ セツドリ サワ ・ スカルブスネスキザ ハシ ハマ ノ セイブツ カツドウイキ デ ノ キショウ ヨウソ ノ トクチョウ ニ ツイテ

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説明

昭和基地南方の二つの露岩域(ラングホブデ雪鳥沢・スカルブスネスきざはし浜)に自動気象観測装置を設置し,2010年から気象データの連続観測を開始した.2010-2011年の2年間の気象データの日平均値を昭和基地での観測記録と比較したところ,気温や日射の季節・年変動傾向は酷似しているが,年間を通じて南方露岩の方が1-2℃温暖であること,風速は昭和基地の観測値の1/2 程度であること,相対湿度は10% ほど露岩域の方が乾燥していること,日射は観測地の地形的な影響のため太陽高度の低い季節において昭和基地よりも小さな値が記録されることがわかった.日平均気温が0℃以上となる日数は昭和基地では一年あたり1カ月程度であるのに対し,両露岩域ではその倍以上となっており,この間は200W/m2程度の日射があり,弱風環境であることがわかった.昭和基地よりも温暖で静穏な南方露岩域の気象環境が,陸上生物群集の分布や活動に多大な影響を与えている可能性を指摘した.

収録刊行物

  • 南極資料

    南極資料 59 (2), 163-178, 2015-07-31

    情報・システム研究機構 国立極地研究所

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