橈骨頭骨折に対する改良型シリンダーキャスト(短縮型シリンダーキャスト)固定下での早期運動療法の治療経験

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タイトル別名
  • Early Mobilization Exercise of Radial Head Fractures-Using a Short Arm Cylinder Cast-A Case Report
  • トウコツトウ コッセツ ニ タイスル カイリョウガタ シリンダーキャスト(タンシュクガタ シリンダーキャスト)コテイ カ デ ノ ソウキ ウンドウ リョウホウ ノ チリョウ ケイケン
  • Early Mobilization Exercise of Radial Head Fractures-Using a Short Arm Cylinder Cast-A Case Report

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説明

今回,我々は橈骨頭骨折に対し患者の希望を考慮し,従来よりも固定範囲を大幅に短くした改良型シリンダーキャスト(以下,短縮型シリンダーキャスト)固定下で積極的に前腕回旋の自動運動を行う早期運動療法を行い良好な結果を得た症例を経験したため報告する. 症例は61歳女性.平成25年9月25日転倒し右肘を地面にぶつけ受傷,その後右肘痛が持続するため9月26日整形外科クリニックを受診した.診察時,右肘全体の腫脹と疼痛を認めた.X線上,右橈骨頭骨折を認めたが著明な転位は認めなかった.受傷後11日目よりシリンダーキャスト固定の選択を考えていたが,飲食店に勤務し受傷後2日目より仕事に復帰していた患者にとって,水場でキャストが濡れることや洋服の袖が通らないことが問題となる従来のシリンダーキャストでは,仕事に支障が出ることが予想された.そのため,短縮型シリンダーキャストを施行した.固定期間は21日.ギプス除去後の骨片転位はなく前腕回旋可動域も良好で,特に問題なく従来通り仕事可能となった.短縮型シリンダーキャストは従来のシリンダーキャストと同様に前腕回旋拘縮を予防し,症例を選んで施行すれば有用な治療法であると考えた.

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