CAM型アイスプラントの葉身のNAD-リンゴ酸脱水素酵素アイソザイムの性質

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タイトル別名
  • Properties of NAD-Malate Dehydrogenase Isozymes from Leaves of Mesembryanthemum crystallinum L. Exhibiting Crassulacean Acid Metabolism
  • CAMガタ アイスプラント ノ ヨウシン ノ NAD リンゴサン ダツスイソ コウソ アイソザイム ノ セイシツ

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抄録

CAM型アイスプラント(Mesembryanhemum crysallinum L.)の葉身より細胞質ゾルおよびミトコンドリアに局在するNAD-リンゴ酸脱水素酵素(EC 1.1.1.37)を抽出し、性質を比較検討した。クエン酸は細胞質ゾル型のNAD-リンゴ酸脱水素酵素の活性を大きく阻害したが、ミトコンドリア型のNAD-リンゴ酸脱水素酵素活性に及ぼす阻害効果は小さかった。また、細胞質ゾル型のNAD-リンゴ酸脱水素酵素はミトコンドリア型のものに比較して2-ケトグルタル酸およびピルビン酸による活性阻害の程度が大きかった。APおよびADPはNAD-リンゴ酸脱水素酵素の活性を阻害したが、細胞質ゾル型とミトコンドリア型で違いは認められなかった。細胞質ゾル型のNAD-リンゴ酸脱水素酵素活性の最適pHは7.0から8.5の広い範囲にあったが、ミトコンドリア型ではpH8.5付近にあった。無機リン酸は細胞質ゾル型のNAD-リンゴ酸脱水素酵素のクエン酸による活性阻害を部分的に解除したが、2-ケトグルタル酸による活性阻害は解除しなかった。さらに、無機リン酸はAPおよびADPによるNAD-リンゴ酸脱水素酵素の活性阻害を解除したが、解除の程度は細胞質ゾル型に比較してミトコンドリア型で大きかった。また、無機リン酸は細胞質ゾル型のNAD-リンゴ酸脱水素酵素の活性を阻害したが、ミトコンドリア型のものでは活性を阻害しなかった。

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