前立腺癌治療中の酢酸リュープロレリンによる肉芽腫

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  • Injection-site Granulomas Due to the Administration of Leuprorelin Acetate for the Treatment of Prostatic Cancer
  • Case report: Injection-site granulomas due to the administration of leuprorelin acetate for the treatment of prostatic cancer

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抄録

黄体化ホルモン放出ホルモン(LH-RH)アナログは,前立腺癌のホルモン療法において重要な役割を担っている.これまで,LH-RH アナログによる注射部位肉芽腫は,稀な副作用と考えられてきた.われわれは,このたび,転移性腫瘍と紛らわしい腫瘤を呈した酢酸リュープロレリンによる肉芽腫を経験したので報告する.症例は,90歳男性.酢酸リュープロレリン11.25mg(3ケ月製剤)の注射部位に硬結を認めた.超音波検査,CT にて転移性腫瘍が疑われ,腫瘤摘除術が行われたが,悪性所見はなかった.われわれは,LH-RH アナログにより転移と紛らわしい注射部位肉芽腫を生じる可能性があることを知っておくべきである.また,LH-RH アナログによる治療を受ける患者に対しそのことを周知し,皮下腫瘤を呈した患者を診察した際には,その部位にLH-RH アナログの注射を受けていないか確認すべきである.

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