マツタケ子実体発生におよぼす核酸関連物質の効果

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タイトル別名
  • Utilization of Nucleic Acid Compounds for Fruiting of Tricholoma matsutake
  • マツタケ シジツタイ ハッセイ ニ オヨボス カクサン カンレン ブッシツ ノ コウカ

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説明

マツタケ発生林において,シロが形成されている林床に核酸関連物質の水溶液を散布し,細根部の菌体量および子実体発生に関して検討した.核酸関連物質として木材キシロースを主糖源に培養したトルラ酵母から抽出したリボ核酸(RNA-M)と,それを酵素処理した5'一ヌクレオチドの混合物(RNA-Nt)を取り上げた.これら40gを蒸留水4,000mlに溶解させ,林地に設けた4m^2の試験区に直接散布した.細根部の菌体量を把握する手法として,キチン,エルゴステロール,リン脂質の定量が有効であった.散布区では細根部でこれらの指標成分が増加したことから,菌体量が高まったものと思われた.散布してから1ヶ月後に子実体発生が始まり,14日間の子実体発生期間で,散布区での発生量はRNA-Mで230g(9個),RNA-Ntで210g(7個),対照区はO-60g(O-2個)であった.マツタケ発生林で核酸関連物質を散布することによりマツタケ子実体の発生促進効果を認めた.

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