CD133発現陽性細胞が出現した肝移植後の肝細胞癌再発の1例

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  • Effect of CD133-positive Stem Cells in Repeated Recurrence of Hepatocellular Carcinoma after Liver Transplantation : A Case Report

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抄録

肝移植は非代償性肝硬変を合併した肝細胞癌の症例に対する治療戦略として確立している.しかしながら, 肝移植後に肝細胞癌の再発をみとめることも希ではなく, そのほとんどが移植後1〜2年以内におこるとされている. また近年, CD133は現在肝の幹細胞のマーカーとして注目されている. われわれは肝移植後に7回の肺転移を繰り返し, 胸腔鏡下に切除可能であった症例を経験した. 原発巣, 初回, 2回目の再発まで癌部におけるCD133は陰性であったのにも関わらず, 3回目以降の再発部にはCD133の発現は強陽性であった. 患者は肝移植後9年の現在再発なく生存中である. 本症例は肝移植後7回の再発を繰り返した. 流血中のCD133陽性幹細胞の肝癌再発における臨床的な意義を示唆する貴重な症例と考え報告する.

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