定量PCR を用いた有害ラフィド藻Chattonella marina およびHeterosigma akashiwo 定量法の検討

  • 向井 幸樹
    九州大学大学院農学研究院水産生物環境学研究室
  • 太田 耕平
    九州大学大学院農学研究院水産生物環境学研究室 | 九州大学大学院農学研究院海洋生物学研究室 : 准教授
  • 島崎 洋平
    九州大学大学院農学研究院水産生物環境学研究室 : 准教授
  • 鵜木(加藤) 陽子
    九州大学大学院農学研究院水産生物環境学研究室
  • 大嶋 雄治
    九州大学大学院農学研究院水産生物環境学研究室 : 教授

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a Quantification Method of Harmful Raphidophytes Chattonella marina and Heterosigma akashiwo by the quantitative PCR assay
  • テイリョウ PCR オ モチイタ ユウガイ ラフィド ソウ Chattonella marina オヨビ Heterosigma akashiwo テイリョウホウ ノ ケントウ

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説明

定量PCR を用いて,海水中に存在する有害ラフィド藻Chattonella marinaおよびHeterosigma akashiwo遺伝子の検出法の検討を行った.プライマーおよびプロー ブ(TaqMan プローブ) は,C. marinaについてはmtDNA のcyt c 領域に,H. akashiwo についてはrRNA遺伝子のITS 領域に設定した.標的遺伝子の希釈系列を鋳型に用いた定量PCR の結果,高い増幅効率(C.marina:80.0 %; H. akashiwo:82.6 %)が確認され,さらにCt 値と遺伝子コピー数との間に高い正の相関(C. marina:R^2 = 0 . 991; H. akashiwo:R^2 = 0 . 998)が認められた.また,他種藻類(渦鞭毛藻,珪藻等)からDNeasy Plant Mini Kit(QIAGEN)を用いて抽出したDNA に対して非特異的増幅を示さなかった.さらに両種を対数増殖期から衰退期まで培養し,検鏡および定量PCR による細胞密度の定量を行った結果,両定量値間には有意(p<0.05)な正の相関(C. marina:R^2 =0.84;H. akashiwo:R^2 =0.96)が観察された.以上の結果から,DNA 抽出から定量PCR に至る本法の有用性が強く示唆された.

はじめに / 材料と方法 / 結果 / 考察 / 謝辞 / 要約

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