The Usage of to omou and to zonzu in Toraakira-bon Kyogensyuu: Using Data from the Corpus of Historical Japanese

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  • 『虎明本狂言集』における「と思ふ」と「と存ず」 : 『日本語歴史コーパス』を利用して
  • 『 トラメイホン キョウゲンシュウ 』 ニ オケル 「 ト シフ 」 ト 「 ト ゾンズ 」 : 『 ニホンゴ レキシ コーパス 』 オ リヨウ シテ

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本稿では,『虎明本狂言集』における動詞「と思ふ」および「と存ず」の使用状況について,主として話者や場面の側面から,国立国語研究所の『日本語歴史コーパス 室町時代編』の一部として公開されている『虎明本狂言集』のデータを利用して調査した。『虎明本狂言集』では基本的に話手の立場が聞手と同等以下の場合は「と存ず」が,話手の立場が聞手と同等以上の場合は「と思ふ」が用いられる。これは中世軍記物語と同様の傾向であるが,『虎明本狂言集』では目上の聞手に対しても「候」を伴わない「と存ずる」の形が用いられる点が異なる。また,観客への配慮表現として,名乗りや独白等の場面においても「と存ず」が用いられることが多い。男性話者に比べ女性話者は「と思ふ」を使用する傾向があり,これも『虎明本狂言集』における「と思う」の特徴といえる。

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