書誌事項
- タイトル別名
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- Japanese Phonetic Notation Using the Spanish Alphabet
- スペインゴ アルファベット ニ ヨル ニホンゴ オンセイ ヒョウキ
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説明
スペイン語アルファベットによる日本語音声表記というのは,スペイン語の文字と発音の関係に従って日本語の音声をスペイン語アルファベットで表記するものである。たとえば[ハガキ](葉書)は「jagáquí」と表記する。 日本語をアルファベットで表記するときは,一般的にはヘボン式ローマ字が使われる。しかし,スペイン語母語話者がヘボン式ローマ字で書かれた日本語を読むと,「ha」を[ア]と発音し,「ja」を[ハ]と発音するなど,適切な発音にはならない。そこで,スペイン語の表記に従った日本語音声表記を提案することにした。 スペイン語アルファベットによる日本語音声表記を提案するために,2つの調査を行った。1つは書き取り調査である。日本語を知らないスペイン語母語話者に日本語の音声を聞いてもらい,それをアルファベットで書き取ってもらう調査である。もう1つは読み上げ調査である。書き取り調査によって絞られたそれぞれの音声表記の候補を読み上げてもらい,日本語らしく発音される可能性の高い表記を確認する調査である。 この音声表記の主な特徴は,(a)から(e)のようなものである。 (a) 子音は,カ行は「ca, qui, cu, que, co」,ガ行は「ga, gui, gu, gue, go」と表す。ハ行は「j」,ヤ行は 「i」,ザ行は「dz」で表す。 (b) 長音[ー]は,前のモーラの母音に応じて「a, i, u, e, o」のどれかで表す。 (c) 促音[ッ]は,その後に来る子音文字を重ねて「chotto」(ちょっと)のように表す。 (d) 撥音[ン]は,後ろに「.」を付けて「tan.ca」(短歌)のように表す。 (e) 高低アクセントは,高く発音されるモーラの母音にアクセント符号を付けて「taqué」(竹)のように表す。
収録刊行物
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- 国立国語研究所論集
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国立国語研究所論集 (19), 139-166, 2020-07
国立国語研究所
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699745177088
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- NII論文ID
- 120006866416
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- NII書誌ID
- AA12536262
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- ISSN
- 21861358
- 2186134X
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- NDL書誌ID
- 030576876
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
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- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可