<研究論文>ジンポー語の反復と重複

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  • <Articles>Repetition and reduplication in Jinghpaw
  • Repetition and reduplication in Jinghpaw

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抄録

言語要素の繰り返し(iteration)は言語普遍的な現象であり、それらは一般的に反復(repetition)と重複(reduplication)に分類される。重複は形態論における繰り返しである一方、反復は統語論・談話における繰り返しである。本稿の目的は、Gil(2005)で提案された反復と重複の峻別基準をジンポ一語(シナ・チベット語族:北部ビルマ)の種々の繰り返し現象に適用し、この言語の繰り返し現象が反復と重複に分類可能であるか一事例研究を提示することにある。結論として、この言語の繰り返し現象には峻別基準をすべてまたは多く満たす点において典型的な例が、反復と重複ともに数多く観察されることを示す。一方で、反復の峻別基準を部分的に満たす非典型的な重複が存在することを指摘する。例えば、出力が3つ以上の重複、出力が不連続な重複、形態論を越える重複などである。さらに、統語論・談話における繰り返しであるにも関わらず、反復と見なすことができない繰り返し構文の存在を報告し、繰り返し現象を反復と重複の2つに分割することの問題を指摘する。

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