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- 落合 いずみ
- 北海道大学
書誌事項
- タイトル別名
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- <Note>The origins of "up" and "down" in Atayalic languages
- アタヤル語群の「上り」と「下り」の起源
- アタヤルゴグン ノ 「 ノボリ 」 ト 「 オリ 」 ノ キゲン
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抄録
セデック語パラン方言(オーストロネシア語族アタヤル語群)の「下り」にはrahutsとhunatsという二つの形式が見られる。それぞれをセデック祖語に再建すると*rahutと*hunatになるが, *rahutの方は「海手」を表すオーストロネシア祖語*lahudの反映形である。もう一つの*hunatについて, 本稿は*rahutに対し, 化石後方接中辞の<na>が挿入された形式ではないかと提案する。アタヤル語群には機能の不明な接尾辞.接中辞が見られるという特徴があり, これらを化石接辞と呼ぶ。その中でも語末子音の直前に挿入されCVという音節構造を持った接中辞を後方接中辞と呼ぶ。つまり*rahud(アタヤル語群祖語の形式)→*rahu<na>t→ *hu<na>tという音韻的変化が起きたと推察される。セデック語に起きたと考えられるこの変化と類似の変化がアタヤル語の「下り」にも起きた可能性がある。アタヤル語の「下り」にはyahuʔとhugalがあり, yahuʔはオーストロネシア祖語の反映形である。もう一つのhugalは後方接中辞<ga>が挿入されていると推察される(*rahud→*rahu<ga>d→hu<ga>l)。反対語の「上り」においても, アタヤル語ではrayaとyatuxという二つの形式が見られ, rayaは「山手」を表すオーストロネシア祖語*dayaの反映形だが, yatuxはrayaに対して, 化石接尾辞-tuxが付加したと推察される(*raya → *raya-tux→ya-tux)。
収録刊行物
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- 京都大学言語学研究
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京都大学言語学研究 39 137-148, 2020-12-31
京都大学大学院文学研究科言語学研究室
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699746788224
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- NII論文ID
- 120006976046
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- NII書誌ID
- AA11576115
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- DOI
- 10.14989/261915
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- HANDLE
- 2433/261915
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- NDL書誌ID
- 031332967
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- ISSN
- 13497804
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可