南極域環境変遷のさらなる理解に向けて : 珪藻および黄金色藻化石研究の現状と課題

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書誌事項

タイトル別名
  • For better understanding of the Southern Ocean history using fossil diatoms and chrysophytes
  • ミナミキョクイキ カンキョウ ヘンセン ノ サ ラ ナル リカイ ニ ムケテ : ケイソウ オヨビ オウゴンショクソウ カセキ ケンキュウ ノ ゲンジョウ ト カダイ

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抄録

有孔虫や珪藻をはじめとする動植物プランクトンの遺骸は様々な堆積物中から化石として発見される.これらは微化石と呼ばれ,地層が堆積した年代や過去の環境を知る手掛かりとなり,南大洋域においても,海底堆積物から産出する微化石を用いた古海洋学的研究が続けられてきた.しかし,そのアクセスの困難さから,海洋プランクトンの詳細な生態は完全には分かっておらず,古環境復元を行うための情報は不足している.また,化石化過程や,堆積中・堆積後にどのような影響を周りの環境から被るのかについての情報は乏しい.さらに,示相化石として用いられている微化石は現生種にほぼ限られており,絶滅種に関する生態情報は皆無に等しい.本稿では,珪藻および黄金色藻化石を用いた南大洋の古環境復元の研究例を中心に紹介しながら,これらの問題点とその解決への糸口を議論する.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 76 95-119, 2018-03-31

    低温科学第76巻編集委員会

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