父親がひきこもりの問題に向き合うプロセス

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タイトル別名
  • Process by which Fathers Get to Grips with the Problem of Hikikomori
  • チチオヤ ガ ヒキコモリ ノ モンダイ ニ ムキアウ プロセス

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抄録

本研究の目的は、ひきこもりの子を持つ父親が、ひきこもりの問題を認識し、向き合うプロセスを明らかにすることである。親の会に参加している父親7名に対し、半構造化面接を行い、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した。その結果、6個のカテゴリーが抽出された。プロセスの中で、ひきこもりの《問題の再構築》が重要なポイントであることが見出された。父親は《問題の深刻さの認識欠如》から、《家族関係の不協和》を繰り返しながら、《認識変化への条件整備》がなされていく中で様々に思考し、徐々に自己を含めた家族の問題として《問題の再構築》していく。そして、子ども・家族に対する理解の仕方の《視野の拡大》や《外向き行動の拡大》が起こる。《問題の再構築》は、また《視野の拡大》《外向き行動の拡大》していく過程で深められる。これらより父親への支援では、家族の問題としての再構築を早く確かなものとすることが必要であると示唆された。

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