シカゴ学派の盛衰-社会情勢的背景との関連からみた初期シカゴ学派の成立から衰退まで-

書誌事項

タイトル別名
  • The Rise and Decline of Chicago School
  • シカゴ ガクハ ノ セイスイ シャキジョウセイ テキ ハイケイ トノ カンレン カラミタ ショキ シカゴ ガクハ ノ セイリツ カラ スイタイ マデ
  • シカゴ ガクハ ノ セイスイ : シャカイ ジョウセイテキ ハイケイ ト ノ カンレン カラ ミタ ショキ シカゴ ガクハ ノ セイリツ カラ スイタイ マデ

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説明

初期シカゴ学派の盛衰を時代の流れに照らしてみると、社会学的方法論上の視座は、社会情勢と密接に関係していることがわかる。この学派が主に用いた方法は、スペンサーの理論に基づくアメリカ政府の自由放任政策(これはとりわけ巨富を手にし、一層多くの資本を得ようとする企業家たちの営為に正当性を与えるイデオロギーとして作用した)のもとで生じた急激な産業化がもたらす問題を解決しようとする目的を持つ人々が、この理論に対抗し、それでは見逃されてしまいがちな市井の人々や社会的マイノリティがおかれた生活実態を、彼1彼女らに接近して明らかにしようとするものである。このスタンスの基礎は第一世代めスモールによって築かれ、『ジャック・ローラー』を初めとする第三世代のモノグラフに結実するが、社会状況の変化(すなわち愛国主義の強まりや第一次大戦への参加など)が、この学派の衰退を招いたとみることができる。

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