都市は人々のパーソナリティに悪影響をもたらすのか : 日本における都市疎外理論の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Examinations of Urban Alienations in Japan
  • トシ ハ ヒトビト ノ パーソナリティ ニ アクエイキョウ ヲ モタラスノカ ニホン ニオケル トシ ソガイ リロン ノ ケントウ
  • トシ ワ ヒトビト ノ パーソナリティ ニ アクエイキョウ オ モタラス ノ カ : ニホン ニ オケル トシ ソガイ リロン ノ ケントウ
公開日
2013-03-31
資源種別
departmental bulletin paper
DOI
  • 10.18910/24968
公開者
大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室

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説明

都市生活は社会的にも心理的にも不自然で不健康であると考えられており、都市は人々に悪影響をもたらすというイメージが世界中で広く共有されてきたといえる。そしてそうした議論は、Simmel、Park、Wirth といった初期の都市社会学者によって展開されてきたものでもあり、その後、都市が人々に無力感、無規範、そして孤独感をもたらすことをとおして疎外を引き起こすという都市疎外理論として精緻化されている。このように都市疎外理論は、一般的な都市のイメージの妥当性を検証することだけではなく、都市社会学においても重要な都市理論であるが、日本においては、都市疎外理論の検証はほとんどなされてこなかったといえる。そこで本稿では、現代日本の全国データを用いて、都市疎外理論を検証することを目的とする。そして全国調査である情報化社会に関する全国調査(JIS 2001)を用い、都市が主要な三つの都市的疎外―無力性、無規範性、社会的孤立―に与える影響についてのマルチレベル分析を行った。その結果、都市は人々の無力感を高めるわけではなく、無規範にするわけでもなく、さらには、孤独感を高めるわけでもないということが明らかとなった。この結果は、現代日本の全国データからは都市疎外理論は支持されないこと、つまり、都市のネガティブなイメージは妥当ではないということを示すものであり、他の観点からの都市理論の検証が必要であることを示唆するものといえる。

収録刊行物

  • 年報人間科学

    年報人間科学 34 125-139, 2013-03-31

    大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室

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