『武訓』における「武」の概念

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タイトル別名
  • 『 ブクン 』 ニ オケル 「 タケ 」 ノ ガイネン
  • The Concept of “Bu” in “Bukun”

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抄録

貝原益軒(1630-1714)の『武訓』は,それとセットとなる『文訓』と合わせて『文武訓』とも言われ,明治になってから編集された『益軒十訓』にも採られている,益軒の教訓書の一つである。前稿では『文訓』に焦点を当て,特にそこに見られた和歌が人間存在にとってどのような意味を持つかを考察した。その際,人間存在が身につけるべき「文」について改めて「武」との関わりで考察する必要性を指摘した。本稿では人間存在,特に「士」において要求される教養もしくは人としてのあるべきありようの「型」ともいうべき文武の内実を一層明確にするために,『武訓』における「武」の捉え方を探ることを目的とする。この作業を,益軒が目指し人々にも示そうとした人間のあるべきありようの輪郭を明らかにする一助としたい。

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