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- オザキスイケンキュウ : オンナ シュジンコウ ノ カゲ ト ホウコウ
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Abstract
尾崎翠作品には「片恋・失恋」のモチーフが頻出し、登場人物はしばしば三人のうち、どの二人も組になってゐないトライアングル」を形成する。登場人物たちのほとんどは「儚いワガボンド」であり、影と共に歩き、影との対話を試み、そして、『地下室アントンの一夜』で彼ら自身が地下の住人となってしまう。分身文化の一つである映画に心奪われた翠は、モンタージュといった映画の技法を作品に取り入れたが、「分身」もまた視覚技法と共に持ち込まれた重要なモチーフであるといえないだろうか。本研究ではテキストに即しながら、尾崎翠作品で扱われている「分身」のテーマについて読み解き、翠にとって「分身」への恋をテーマとして扱うことはどのような意味を持ったのか、「分身」のモチーフに翠のどのような恋愛観・ジェンダー観が込められているか、考察する手がかりとしたい。
Journal
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- 富大比較文学
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富大比較文学 7 59-70, 2014-12-12
富山大学比較文学会
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699783211648
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- NII Article ID
- http://ci.nii.ac.jp/naid/40020786590
- 120005767631
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- NII Book ID
- AA12454430
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- HANDLE
- 10110/00015521
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- NDL BIB ID
- 027237792
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Allowed